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「滑舌・活舌」

国語辞典にも記載されていないことばが一般に通用している例はそう多くはないが存在します。

「舌の回りがよいこと」を表す「かつぜつ」(滑舌・活舌)がそのひとつです。

大辞泉』(小学館)には「アナウンサー・俳優などが口の動きを滑らかにするために行う発音の練習。早口言葉をしゃべるなど」と説明があり「滑舌」を表記に当てています。

このことばは、ことばを仕事にする人びとの間で使われていた専門用語です。

  1. 基本的に、日本語の音として1拍1拍が明瞭に聞き分けられること。
  2. 発音のテンポは、一般的な発話よりも軽快で(テンポが速く)あることが必要
  3. 言いよどみや、言い直しがないこと
  4. 一定のテンポで発音され、遅速がないこと

これらをすべて満足させる技術が「滑舌・活舌」であると言えるでしょう。

いつごろから使われているかはわかりませんが、昭和29年にアナウンサーの新人研修のときに使われていたという話があります。

昭和45年の『アナウンス読本』にも「滑舌」として登場していますが、それ以前、以後の『アナウンス読本』にはいっさい記述がありません。

「滑舌」と「活舌」の二通りの表記があるようで、一般的には「滑舌」が多く使われています。

辞書の記述は「発音練習」としていますが、「滑舌が良い(悪い)」のように使われることが多く、「舌の滑らかな動き」を示すことばだと考えられます。「滑舌」には次のような要件があります。